われらがこころ、北中に。
                教室の窓から眺めたキョウチクトウの緑の葉陰に。
                われらがこころ、北中に。
                ボールを投げ、打ち、追いかけたグランドの三角ベースに。
                われらがこころ、北中に。
                必勝!やら、根性!やらの落書きがいっぱいの部室に。
                われらがこころ、北中に。
                昼休みにビートルズやユーミンを流していた放送室に。
                われれがこころ、北中に。
                冬はしびれるほど足が冷えたコンクリート床の技術室に。
                われらがこころ、北中に。 
                体育祭のフォークダンスで、照れながらそっと握った手に。
                われらがこころ、北中に。
                下敷きでピンポンをしたり、腕相撲をした教卓の上に。 
                われらがこころ、北中に。
                借りても読まずに返してしまった図書室の本に。
                われらがこころ、北中に。
                掃除をサボって、箒と雑巾のホッケーに興じた廊下に。
                われらがこころ、北中に。
                修学旅行前、新幹線に乗る練習をした体育館のパイプ椅子に。
                われらがこころ、北中に。
                文化祭の大道具を塗る顔料で汚してしまった制服に。
                われらがこころ、北中に。
                授業中、先生の目を盗んで回ってきた手紙の言葉に。
                われらがこころ、北中に。
                ちぎって投げた消しゴムにふり返る、クラスメートの表情に。
                われらがこころ、北中に。
                いくつになっても、どこにいようと
                あの北中を、ぼくらは忘れない。