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“作者は読者のなれの果て”という言葉がありますが、私はまさにそのタイプ。本を読むことと書くことは、本当は同じことだと思います。読者として面白さを感じたような本を自分でも書いてみたいと思って小説家になりましたが、それほど自分が“書く側にいる”という感覚がない。今でも読者感覚が勝っていて、とにかく本を読んでいないと自分がスカスカになっていく感じがするんです。 |
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私は自分のことをエンタメ作家だと思っていて。昔は一息で読めるもの、あっというまに読めてしまうようなものがおもしろいと思っていたんですけれど、おもしろさにも色んな種類があって。ちんたら読んだりとか、ときどき立ち止まって、続きを間を開けてから読んだりとか、おもしろさにはいろんな種類があるので、これからはいろんな種類のおもしろさを体感できるような小説を書いていきたいと思います。 |
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だいたい、オリジナルストーリーなんてない、って思っているんです。たいていの手法は使いつくされているので、何をやってももう、先行作品のオマージュとなる、という認識でいるので。あと、気持ちいいって感じるストーリーは、古今東西同じであって、見せ方を変えているだけという認識もあります。なので、尊敬する先行作品には毎回触れるようにはしています。 |
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