村田満男さんの盆栽コレクション
(2012年10月16日撮影)
「一木(いちぼく)に大地を見よ!」と言われるように、
盆栽は、一鉢の木に大自然の景色を見立て、表現する芸術です。
四季の移ろいを愛でる日本人の心が育んできた盆栽は、
今では【BONSAI】として、世界の共通語になっています。

【舎利(しゃり)】(真柏)
幹の一部が枯れて白くなった部分は
仏の骨を意味する「舎利」。古色がある。
【神(じん)】(真柏)
枝の一部が白く枯れた部分が「神」。
常緑の葉と白い骨との対照が美しい。
【懸崖(けんがい)】(真柏)
鉢から垂れ下がるように仕立てた樹形を「懸崖」という。
断崖や孤島など厳しい環境に生える樹木の強い生命力を感じさせる。
【根上がり】(キンズ)
わざと根が露出した状態に仕立てて、
形の変化を楽しむ「根上がり」。
種から育てたクロマツは樹齢30年以上。
幹は10年で一升ビンの太さに育てる。
根元が太く、先が細いのがよい樹形。
樹齢100年以上のゴヨウマツ。
形を整えるため、伸びた幹の
根元を取り去る「取り木」を施した。
剪定して落とした枝を挿しておけば、
根がついてどんどん成長する。
コケをつけた鞍馬石の平鉢に
直幹のヒノキを寄せ植えして、樹林のような情景を表現。
下からクローズアップで写すと
まるで巨木が立ち上がるかのよう。
盆上に風雅な竹林の世界が広がる。
秋の「実もの」の代表格、カキ。
シダ植物を吊って楽しむ「吊りしのぶ」。
さまざまな剪定鋏を入れた
村田さんの道具箱。
刃物は切れ味がいのち。
自分で砥石を使って砥ぐ。
枝の形を整えるための針金は、
さまざまな太さを使い分ける。
2012年、枝光北市民センターの文化祭で披露された作品。
背景の山の写真と一つになって「山村の風景」を創造。